化物語(上)

化物語(上) (講談社BOX)

化物語(上) (講談社BOX)

上巻、読了。"箱裏"から引用しておく。
阿良々木暦(あららぎ・こよみ)を目がけて空から降ってきた女の子・戦場ヶ原ひたぎには、およそ体重と呼べるようなものが、全くと言っていいほど、なかった――!?」
元はメフィスト掲載。第一話・ひたぎクラブ、第二話・まよいマイマイ、第三話・するがモンキー、で前半戦終了。
戦場ヶ原ひたぎは最凶ツンデレ八九寺真宵は迷子の小学生、神原駿河は後輩スポーツ少女と"記号"満載。それぞれのヒネクレ具合は、西尾維新。主人公の役ドコロ? 虐待されることかな。精神的、肉体的に。それも"彼女達"から。ああ、何だいつもの通りなのか。
西尾維新流、怪異+ラノベ+ギャルゲ風味の"彼女達"の物語。思ってたよりライトで、良い意味でお馬鹿な文章。もっとアレな文体を覚悟してたんだが、そうでもなかった。出てくる彼女達が皆ボケ倒すので、主人公はツッコミ役。掛け合い漫才の台詞と地文がテンポよく走る。もう一度、西尾維新を読んでもいいか、と思わせる一冊でありました。
さて、蟹、蝸牛、猿と来て、語られていない話が、猫と吸血鬼。これは下巻でしょうかね。
真面目な話……ネタだけ捻れば怪異ものとしてTRPGでも使えそうですよ?
個人的には、第二話のオチがベタながら良い感じでした。